「にじみ絵」で動物を描くとき
背景を
動物より濃く描くようにと
R.シュタイナーが助言しています。
なぜ?
主役は動物なのに...
脇役であるはずの
「背景を濃くする」のは
なぜなんでしょう?
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動物は
環境からの影響を大きく受け、
行動は
本能に支配されています。
人間のように
環境を変えたり
自分自身を変えたりするのが
むずかしい。
だから、
にじみ絵を描くときにも
環境を表現する「背景」に
力を入れて
濃く描くのです…。
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イカの絵を描いてみました。
1枚目と2枚目の絵では
描き方を変えています。
1枚目は
イカの方が、背景より
濃くなっています。
「イカを描くんだ」という
人間の意識が
イカにつよく出ているのです。
2枚目は
より環境(背景)に
意識を向けてみました。
イカは全身で
周りの環境を感じています。
環境の中から、イカが
たちあらわれるように
自分の意識を変えました。
すると、
必要な
絵の具の濃さや
描く手順も
変わりました。
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こんなふうに、
「にじみ絵」を描くのは
毎回、試行錯誤です。
終わることのないプロセスが
いつまでも続きます。
にんげんだもの。